装具が壊れていないか、自分でチェックするシートを大公開!

「今の装具がおかしい気がするけど、修理すべきなのか分からない」
そのようなご不安・お悩みに対して、今から紹介するチェックシートが使えます。
このチェックシートは装具が壊れているのか、対処が必要かどうかを判断できるシートです。
コチラからダウンロードできますので、印刷してご使用頂けます。
続いて、各チェック項目を詳しく説明していきます。
- 装具が壊れている
装具の金属支柱部分が折れたり、プラスチック部分がひび割れたりすることがあります。 - ベルトがつきにくい・ちぎれそう
ベルトが老朽化してつきくかったり、ちぎれてしまうことがあります。 - 装具の裏がはがれたりすり減っている
装具の裏の滑り止めが剥がれていたり、摩耗してすり減っていることがあります。 - 装具が当たり傷がある・赤くなる
装具は皮膚に密着しているため、当たって傷ができたり、赤くなっている場合があります。 - 装具が当たり痛みがある
装具で強く締め付けたり、長い間当たっていると、痛みを感じる場合があります。 - 足にタコやウオノメがある
足の裏や装具と接触している場所は皮膚が硬くなるなどの問題が生じることがあります。 - 装具がきつく感じる・ゆるく感じる
体重が増加して装具がきつく感じることや、反対に痩せてしまって装具が緩く感じることがあります。 - かかとが奥までしっかり入っていない
装具の中で、かかとが浮いてしまってしっかりと履けていない場合は傷ができたりしっかりと歩けないことがあります。
下肢装具チェックシートの作成方法
「下肢装具チェックシート」は、公社)埼玉県理学療法士会の装具療法地域連携対策委員会に所属する理学療法士16名で協力して作成しました。
作成した委員は、臨床経験6年以上の経験豊富な下肢装具に詳しい専門家です。チェックシートはこの専門家の意見を多く取り入れて作成しました。
手順は以下の通りです。
- 装具を長期間使用することで問題となる項目についてなるべく多く列挙する
- 列挙した問題項目の中から重要度の高い項目を検討する(1回目の検討)
- 1回目の検討結果を提示して、再度、重要度の高い項目を検討(2回目の検討)
専門家の意見を合意形成する手法はデルファイ法と呼ばれています。
この手法を使って、26項目から重要度の高い8項目まで絞り込むことができました。
こうして完成したのが、「下肢装具チェックシート」です。
近くに専門家がいない方にこそ、使って頂きたいです。
装具をお持ちの方は、問題ないと感じていても、ご自身の安全のために3ヶ月に1回はチェックしてみてください。
まとめ
本記事では、自分で装具が問題ないかチェックするためのチェックシートの使用方法について紹介しました。
簡単に出来るので、チェックしてみてください。
このチェックシートが少しでも参考になれば幸いです。
文責:埼玉県総合リハビリテーションセンター 理学療法士 小川 秀幸