1. HOME
  2. コラム
  3. 歩くたびに「ギシギシ」音が鳴ったら?装具の異音と違和感チェック

コラム

Column

歩くたびに「ギシギシ」音が鳴ったら?装具の異音と違和感チェック

<キーワード>

下肢装具、歩行、装具再調整、装具再作製

 

※本記事は、装具を使用している方やご家族、関わられているサービス提供者の方向けに作成された内容となります。全ての方に当てはまる訳ではありませんので、参考程度にご利用ください。

 

退院してご自宅での日常生活を送る中で、「歩くたびに装具からギシギシと音がする」「なんだかカチカチと違和感がある」といったご相談をいただくことがあります。

 

毎日使っている装具からの「音」や「違和感」は、実は装具からの大切なサインかもしれません。今回は、ご家庭でできるチェックポイントと、注意していただきたい対応についてお伝えします。

本記事を読むことで、歩きにくいなと感じた時の解決手段や対応方法を理解できます。

本記事の内容

金属やプラスチックが組み合わさっている短下肢装具などでは、以下のような理由で異音が発生することがあります。

 

ネジやボルトの緩み

毎日の歩行による振動で、少しずつ固定部分が緩んでくることがあります。

 

埃や砂などのゴミの侵入

関節パーツ(継手部分)の隙間に、日常の小さなゴミが入ると擦れ音の原因になります。

 

パーツの摩耗

長く使っていると、中の部品が削れたり、滑りを良くするための特別なグリスが切れたりします。

これだけは避けて!ご家庭での「NG対応」

音が気になると、ついご自宅にあるもので解決したくなるかもしれませんが、以下の対応は大変危険です。

 

市販の潤滑スプレー(クレ5-56など)をかけるのは注意!

市販の金属用スプレーオイルをかけると、プラスチック部分が劣化して割れやすくなったり、ブレーキ機能がついている特殊な継手(油圧が使用されている継手など)の仕組みが効かなくなったりする恐れがあります。装具の種類によって使用できる潤滑剤が異なるため、自己判断で使用せず、義肢装具士等に確認してください

 

ご自身でネジを強く締め直したり、分解したりするのはNG!

装具のネジは、固定するだけでなく「動きの角度」を制限する調整弁の役割も果たしています。締めすぎると動きが硬くなり、歩行のバランスを崩す原因になります。

ご自宅でできる「安全なチェック」と対処法

隙間のゴミを軽く払う

継手(関節)の隙間に毛玉や埃が見える場合は、柔らかい布や歯ブラシなどで優しく取り除いてみてください。

 

破損やガタつきがないか目視する

プラスチック部分にヒビが入っていないか、グラグラ揺れるパーツがないかを確認します。

 

病院または装具業者に連絡する

ゴミを取っても音が消えない場合や、パーツにガタつきがある場合は、無理に使用を続けず、装具を作製した病院の担当理学療法士や義肢装具士にご連絡ください。

まとめ

装具の「音」は、故障を防ぐため、そして何より装具を使用する皆様の安全を守るためのシグナルです。

 

「これくらいで相談してもいいのかな?」と迷われたときも、遠慮なく理学療法士や義肢装具士にお声がけください。定期的なメンテナンスで、安心して動ける毎日をサポートいたします。

身近に相談できる理学療法士や義肢装具士がいましたら連絡することをお勧めいたします。 万が一周りに相談する方がいない場合は、埼玉県装具対応施設一覧から近くの相談場所を探してみてください。

 

文責:平成の森・川島病院 理学療法士 松岡廣典