1. HOME
  2. コラム
  3. 下肢装具のサイズが合わない。解決手段や対応方法を理学療法士が解説

コラム

Column

参考キーワード:サイズ不良 下肢装具 装具再調整

下肢装具のサイズが合わない。解決手段や対応方法を理学療法士が解説

下肢装具がきつい サイズが合っていない

<キーワード> 

 下肢装具、サイズ不良、装具再調整 

  

※本記事は、全ての方に当てはまる訳ではありませんので、参考程度にご利用ください。 

  

装具をつけたら・・・。 

 

「あれ?きついよ。なんか窮屈だな。」 

「装具がブカブカで装具の中で足がずれてしまう。このまま使って大丈夫なのかな?」 

  

この疑問を解決します。 

本記事の内容

装具は、歩行など動作中に皮膚を介して身体を支えるサポートとなります。装具のサイズが小さく窮屈になると、装具のベルト付近やくるぶしなど骨が当たりやすい部分が赤くなったりします。また、圧迫により全体的に足に痛みが出ることもあります。 

 

反対に装具のサイズが大きくブカブカな状態で使用すると装具の中で足が動き、歩きにくさや骨が出っ張っているくるぶしなどに傷ができることがあり、生活動作が行えなくなることが考えられます。装具は靴と同じように足へフィットしていることが重要です。 

 

 

このように、装具のサイズの不具合は生活に影響を及ぼす可能性があるため、早急な対応が必要となります。 

 

装具がきつい場合の対応 

足の太さは日常の食事量や運動量などで変化することはよくあることです。そのため、規則正しい生活を送ることはとても大切なことと考えられます。 

“装具がきついな”と感じた時、足にむくみがないか確認しましょう。足がむくんでいる場合は、慌てずにかかりつけの医師に相談しましょう。服薬や日常生活の改善でもとに戻る可能性があります。 

 

「足がしっかりしてきて、太くなった」や「体型が少し太ってしまったかも…」という場合はどのように対応すればよいでしょうか? 

 

装具の種類によりますが、プラスチック製の装具であれば、装具に熱を与える専用の機器を用いることでサイズの調整が可能な場合があります。また、金属製のものであればベルトの交換などで対応が可能な場合もあります。(詳しくは「装具のベルトがくっつかない・ちぎれそう...どうしたらいいの?」をご覧ください。) 

 

身近に相談できる理学療法士や義肢装具士がいましたら連絡することをお勧めいたします。 

装具がブカブカな場合の対応 

前述したように装具がブカブカなままで使用していると、足が装具の中で滑ったり、動いたりすることで歩きにくくなり、転倒することや、足に傷ができたりすることがあります。きつい場合と同様に装具のサイズ調整やベルトの交換などで対応が可能な場合もありますが作り替えることも可能な場合があります。 

 

作り替えをするには装具支給制度(障害者総合支援法)を利用する場合と、医療保険でお支払いする場合があります。(詳しくは「装具を作るにはどれくらい時間がかかるの?」をご覧ください。) 

少しでも不具合や心配なことがありましたら、装具を作製した病院や義肢装具士さんに相談すると、良いアドバイスをもらえるかもしれません。 

まとめ

本記事では、装具のサイズが合わない時どうしたらよいかを解説しました。 

  

装具のサイズが合わないと、 

  1. 足の骨が出っ張っている部位に傷ができてしまうことがある。 
  2. 安全に生活動作が行えない可能性が考えられます。 

  

でした。 

  

装具がきつい時は、 

  1. 足のむくみであれば、かかりつけ医に相談しましょう。 
  2. 太ってしまったりなど足の太さが変わった場合は、調整が可能か理学療法士や義肢装具士に相談しましょう。 

  

装具がブカブカな時は、 

  1. 調整が可能か理学療法士や義肢装具士に相談しましょう。 
  2. 調整が困難な場合は、作り替えを検討しましょう。 

 

 

 

近くに装具のことを相談できる人がいない場合は、埼玉県装具対応施設一覧から近くの相談場所を探してみてください。 

  

文責:平成の森・川島病院 理学療法士 松岡廣典