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下肢装具に詳しい理学療法士の見分け方【3つのチェックポイント】

下肢装具に詳しい理学療法士の見分け方【3つのチェックポイント】

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下肢装具、認定理学療法士、専門理学療法士

 

※このコラムは、一般の装具使用者やそのご家族向けの内容です。 

すべての方に当てはまる内容ではありませんので、参考程度にお読みください。 

 

突然ですが、皆様は装具に関して、このようなお悩みはありませんでしょうか? 

 

「入院中は理学療法士さんが装具の相談にのってくれたけど、退院後の理学療法士さんはなんだか頼りないな…」 

自分に合った装具にするためには、どんな理学療法士に相談すれば安心なんだろう?」 

 

実は、理学療法士といっても全員が装具に詳しいわけではないのです。 

えっ、じゃあどうすれば良いの…と不安になりますよね。 

 

ご安心ください。 

この記事では、患者さんやご家族でも簡単に確認できる装具に詳しい理学療法士を見分ける3つのポイント」を、分かりやすく解説します。 

 

装具を使用中の方はもちろん、今後装具を作る可能性のある方も、ぜひ最後までご覧ください。 

 

また、今回は「装具に詳しい理学療法士」という切り口で解説しますが、専門的な理学療法士を見分けるコツが分かる内容にもなっています。 

そのため、装具に関わっていない方にとっても役立つ内容となっています。 

装具に詳しい理学療法士

本記事の内容

 

理学療法士は、リハビリの専門家です。 

ただ一口に「リハビリ」といっても、その内容はとても幅広いのをご存じでしょうか。 

 

* お子様の発達を支えるリハビリ 

* 集中治療室(ICU)で人工呼吸器をつけながら行うリハビリ 

* がんの末期に関わるリハビリ 

* 骨折後のリハビリ 

* スポーツ選手のリハビリ 

* 脳卒中後遺症のリハビリ 

 

中には、プロ野球チームに所属して選手をサポートしている理学療法士もいます。 

理学療法士の専門分野

こう考えると、すべての理学療法士が装具に詳しいわけではない、と思えてきませんか? 

 

もちろん、理学療法士は養成校で「装具」について最低限は学びます。 

しかし、実際には卒業後にどれだけ装具に関わる経験を積んだかによって、知識や技術に大きな差が出てしまいます。 

 

つまり、装具を安心して任せられるかどうかは、その理学療法士の経験や専門性によって変わるのです。 

そのため、装具に関して任せられる理学療法士を見つける必要があります。

装具に詳しい理学療法士の3つのポイント

今回は、3つのポイントを紹介したいと思います。 

このポイントは、埼玉県で装具に精通した理学療法士が執筆し、同様に装具に詳しい理学療法士3名によるチェックを加えているので、ある程度参考にしていただいて問題ないかと考えています。 

 

その3つは、 

 

  1. 専門の資格を持っているか
  2. その理学療法士の所属病院や施設が「装具に詳しい埼玉県の医療機関一覧」に入っているか
  3. 装具について情報を発信しているか

装具に詳しい理学療法士の見分け方

順に詳しく解説します。 

 

専門の資格を持っているか

 

理学療法士の中には、専門的な勉強を続けて資格を取得している人がいます。 

日本理学療法士協会では、専門的な理学療法士に対して「認定理学療法士」や「専門理学療法士」という認定制度を設けています。 

 

装具に関する分野では、 

 

* 脳卒中認定理学療法士 

* 補装具認定理学療法士 

* 神経理学療法専門理学療法士 

* 支援工学理学療法専門理学療法士

といった資格があります。 

これらの資格を持っている人は、脳卒中や装具に関してより深い知識と経験を持っていると考えられます。 

 

 

 

その理学療法士の所属病院や施設が「装具に詳しい埼玉県の医療機関一覧」に入っているか 

本ホームページで公開されている「装具に詳しい埼玉県の医療機関一覧」では、装具の作製や修理、装具外来などに対応できる医療機関を紹介しています。 

 

詳しくは
[装具に詳しい埼玉県の医療機関一覧]

装具マップ

ここに所属している理学療法士であれば、装具に詳しい理学療法士が在籍しています。 

 

一方で注意点もあります。 

人数が多い病院の場合、「装具担当」と「装具担当ではない」理学療法士がいます。 

そのため、病院所属の理学療法士であっても、実際に装具に関わっているかを確認することは非常に重要です。 

 

ただし、少なくともその所属病院には装具に詳しい理学療法士がいるはずなので、理学療法士同士で相談できることは期待できます。 

 

装具について情報を発信しているか

最近は、理学療法士がホームページや講演、学会などで情報を発信していることがあります。 

例えば、このホームページもその一つで、各コラムには担当理学療法士の氏名が明記されています。 

 

装具に関してコラムなどを書くということは、それなりに調べたり経験があると考えられるので、信頼できるといえるでしょう。 

 

たとえば、 

 

* 病院のホームページに掲載されているコラム 

* 名前を検索したときに出てくる学会発表や講演活動、論文、書籍 

 

こうした情報発信をしている理学療法士は、装具に関する知識を積極的に学び、伝えようとしている人です。 

まとめ 

装具は、ただ作るだけではなく「その人の生活に合っているか」がとても大切です。 

だからこそ、装具に詳しい理学療法士に出会えるかどうかが、安心してリハビリを続けられるかに直結します。 

 

そのためには、 

 

* 認定・専門資格を持っているか 

* 勤めている病院が「装具に詳しい医療機関一覧」に入っているか 

* 装具について情報を発信しているか 

 

この3つをチェックしてみてください。 

きっと、より信頼できる理学療法士を見つけやすくなるはずです。 

 

 

文責:埼玉リハビリセンターリハフィット上尾店 脳卒中認定理学療法士 實結樹