装具をはずしても良いの?装具をはずすにはどうすれば良い?

※本記事は、全ての当てはまる訳ではありませんので、参考程度にご利用ください。
「今は装具をつけて歩いています。
この装具ははずして良いのでしょうか?」
この疑問を解決します。
本記事の内容
・装具をはずすためのポイント2つ
・装具をはずしたい理由からの対策
・【臨床コラム】装具を焦ってはずしたことで起きる問題
本記事を読むことで、装具はずせるかを理解できます。
3分で読めるので、装具をはずしたい方は、最後まで読んでみてください。
装具をはずすためのポイント2つ
装具をはずすためには、重要なポイントがあります。
厳選して2つ紹介します。
①装具をはずしても安全である
②装具をはずしても歩きの乱れがない(少ない)
の2つです。
「あっ、私は大丈夫だ。安全に一人で歩けているし、乱れてない。」
って思った方、本当にそうでしょうか?
念のため、お近くの理学療法士に一度、相談してみてください。
自分が思っているのと、専門家から見て違う場合も多いです。
詳しく説明します。
①装具をはずしても安全である
装具をつける目的の一つに、「安全性」の向上があります。
不安定だった足が、装具をつけることで安定します。
例えば、裸足で歩くと、足首がねじれて転んでしまうケースを考えてみます。
足首に装具をつけることで、足首はねじれずに固定されて、転ぶのを防げます。
以上から、装具をつけることで安全性が確保できます。
装具をはずしても安全を保てるのであれば、装具をはずすことを検討できます。
②装具をはずしても歩きの乱れがない(少ない)
装具は歩きを安定させるために使用することもあります。
例えば、装具をつけることで、足の振り出しが行えるケースは多いです。
歩きを補ってくれていた装具をはずすことで、歩きが乱れる場合があります。
足の振り出しが出来ないから、身体全体で無理やり足を出すような状況です。
身体全体で無理やり足を出すので、疲れやすいですし、転倒の危険もあります。
そのため、装具をはずしても歩きの乱れがない(少ない)ことは、装具をはずす時のポイントとなります。
続いて、装具をはずしたい理由から考えられる対策を紹介します。
装具をはずしたい理由からの対策
先ほど紹介した2つのポイントをクリア出来ていない場合であっても、装具をはずしたい理由から考えられる対策があります。
装具をはずしたい理由は、経験上以下の4つが多いです。
①重い
②不快感
③見た目
④進歩していると思いたい
これらの理由に対して、装具をはずす以外での対策を紹介します。
①重い
重い場合は、軽量化が検討できます。
例えば、金属の装具を、プラスチックに変更する、などです。
②不快感
装具の調整を行うことで、不快感が軽減する場合があります。
不快感の詳細を担当理学療法士や作製した義肢装具士に相談してみましょう。
③見た目
装具の種類によって、ズボンの下に入れられたり、市販のスニーカーが履ける場合もあります。
また、色やデザインも豊富になってきています。
④進歩していると思いたい
これは注意が必要で、装具が小さくなったから、進歩したわけではないです。
進歩したから、装具が小さくなったのです。
この順番を守って適切な装具を検討してくださいね。
【臨床コラム】装具を焦ってはずしたことで起きる問題
装具を焦ってはずすことで、問題が起きます。
多くは、痛みや歩きの改善が止まることです。
痛みは、無理やり歩こうとした結果、各関節に大きな負担がくることで生じます。
歩きは、装具でスムーズな歩きを練習するから改善していきます。
それが無理やり歩くような場合では、改善がみられません。
以上から、装具は自己判断ではずさず、必ず医師や理学療法士にご相談ください。
まとめ
本記事では、装具をはずすことができるかどうかを解説しました。
装具をはずすためのポイントは2つ。
①装具をはずしても安全である
②装具をはずしても歩きの乱れがない(少ない)
でした。
装具をはずしたい理由は、
①重い
②不快感
③見た目
④進歩していると思いたい
で、その対策も紹介しました。
近くに装具のことを相談できる人がいない場合は、埼玉県装具対応施設一覧(リンク)から近くの相談場所を探してみてください。
文責:埼玉リハビリセンターリハフィット上尾店 理学療法士 實結樹