自分の装具は、このまま使っていても大丈夫だろうか?

※本記事は、全てに当てはまる訳ではありませんので、参考程度にご利用ください。
「何だか、歩きづらいけど、装具を変えなきゃいけないのかな。装具を履くと足が痛いんだけど、作り直した方がいいのかな?」
このような不安を抱えている方は多いと思います。
病院で装具を作ったあと、専門家などのフォローを受けられる人は限られてしまっています。そのため、装具を修理したり作り直すタイミングに気づけない方が数多くいます。
でも、安心してください。本記事で紹介するチェックポイントを知れば、誰でも簡単にチェックに気づくことができます。すべて画像つきで紹介しますので、専門用語を知らなくても簡単に理解できます。
今回は、誰でも分かる装具のチェックポイントを8つご紹介します。
だいたい大丈夫でも安心はできません。この8つの全てをクリアしないと、安心できる装具とは言えないからです。
それでは、早速紹介しましょう。
①装具が壊れていませんか?
装具は長い間使い続けていると、プラスチックが割れてしまったり、金属箇所が壊れてしまうことがあります。
②ベルトがつきにくかったり、ちぎれそうではありませんか?
装具を日ごろから使っていると、徐々にマジックベルトがつきにくくなったり、ちぎれそうになってくることがあります。
③装具の裏がはがれたり、すり減っていませんか?
装具の底には、歩いているときに滑って転ばないように滑り止めがついています。装具を使っている間に、滑り止めのシートがはがれてしまったり、すり減ってしまうことがあります。
④装具が当たり傷が出来たり、赤くなっていませんか?
装具と足との間が狭いと、装具が足に食い込んで傷が出来たり、赤くなってしまうことがあります。
⑤装具が当たって痛みがありませんか?
装具をつけたときや歩いているときに、装具が足に食い込んで痛むことはありませんか。
⑥足にタコやウオノメが出来ていませんか?
装具をつけていて、いつも同じ箇所に負担がかかると、足にタコやウオノメが出来ることがあります。
⑦装具がきつく感じたり、ゆるく感じたりしませんか?
装具をつけたとき、足が装具からはみ出ていたり装具がぶかぶかではありませんか。
⑧かかとが奥までしっかりと入っていますか?
装具をつけたときフィットしていないと、踵と装具の間にすきまが生じてしまうことがあります。
まとめ
本記事では、誰でも分かる装具のチェックポイントを8つご紹介しました。
これらを放っておくと足に傷が出来てしまったり、思わぬ転倒の原因になります。
文責:日本保健医療大学 理学療法士 中野克己
【文献】小川秀幸 他:装具難民解消に向けた下肢装具チェックシートの開発─内容的妥当性および使用感の検証─. 日本支援工学理学療法学会誌, 2, 72-79 (2023).
このチェックポイントに一つでも当てはまる場合は、装具のことを相談できるリハビリ担当者や作製した施設に相談しましょう。
近くに装具のことを相談できる人がいない場合は、埼玉県装具対応施設一覧(リンク)から近くの相談場所を探してみてください。
思わぬ転倒の原因になりますので、今すぐチェックポイントで自分の装具を確認してみましょう。以上、ご参考になれば幸いです。
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