どうすれば良い?下肢装具の踵が奥まで入らない原因と対策

〈キーワード〉 装具 、着け方、対策
※本記事は、全てに当てはまる訳ではありませんので、参考程度にご利用ください。
下肢装具を着けていると、タコやマメ、傷などができていませんか?
その原因の一つに「踵が奥まで入っていない」ことが挙げられます。
本記事の内容
・踵を装具の奥まで入れる意味は?
・踵が奥に入っていない原因は?
・踵を奥に入れる対策は?
こちらについて解説させていただきます。
ここで踵が奥に入っていない原因をご紹介します。
踵が奥に入っていない原因は?
①原因:足首を止めているバンドが緩い
装具は3方向からの力で固定されています。
その中でとても重要な箇所は、「足首のバンド」となります。
しかし、足首のバンドが緩い場合やバンドの止める順番を間違えている場合が多くみられます。
足首のバンドが緩いと装具の固定力が弱くなり、装具の中で足が動いていまい、摩擦などの皮膚へのストレスによりタコやマメ、傷など原因になってしまいます。
②原因:足が太くなったり足首の硬さがあったりする
足の太さが細くなったり太くなったりすると、装具の形と足が合わなくなります。
特に太くなると装具が足に比べて小さくなり、踵が奥まで入りません。
足の太さと装具が合っていないことでタコやマメ、傷などの原因になってしまいます。
体重の増加やむくみに注意する必要があります。
また、足首の関節が痙縮(筋肉のこわばり)により筋肉が硬くなることがあります。特に病院から生活の場へ退院された後、少しずつ筋肉のこわばりが発生する方もいらっしゃります。
この場合においても、筋肉の硬さによって装具と合っていないことが多く、タコやマメ、傷などの原因になってしまいます。
踵を奥に入れる対策は?
①足首を止めているバンドが緩い場合の対策
踵がしっかり奥まで入っていることを確認して、一番重要な足首のバンドをしっかり止めましょう。
バンドは「①足首のバンド」→「②つま先のバンド」→「③すねのバンド」の順番に止めることで踵のずれが予防できます。順番がわかりやすいようにマジックで番号を書いたり、テプラなどのシールで番号を貼ったりするとわかりやすくなります。
②足が太くなったり足首の硬さがあったりするの対策
装具と足が合っていないため、早い段階で専門的なスタッフ(かかりつけ医、義肢装具士、ケアマネジャー、リハビリ担当者)に相談してください。また相談先が分からない場合は、埼玉県装具対応施設一覧から最寄りの相談できる施設を探してみてください。
まとめ
本記事では、踵が奥まで入っている重要性についてお話ししました。
ポイント
・踵が奥まで入っていることを確認して、足首のバンドはしっかり止めましょう
・装具と足が合っていない場合は早い段階で相談しましょう。
お困りごとがありましたら埼玉県装具対応施設一覧(リンク)からお近くの施設を探してみてください。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
文責:理学療法士 小野塚雄一